トレーニングコラム
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2008年11月20日(木)
王貞治 ソフトバンクホークス前監督の言葉

最近読んだ本の中で王前監督の言葉が心に沁みた。

「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのなら、それはまだ努力とはいえない」

まさにそのとおりだと思う。結果を出せないと言うことは、結果を出すだけの努力をしていないのだろう。対人、対チームで負けると言うことは、相手はより努力をしていたのだろう。

自分自身の経験からも結果が出たものはそれ相応の努力があったし、結果が出なかったものには、努力が足りなかったと思っている。

2008年9月18日(木)
強者の鉄則

持論ではあるが、大差で勝つのが強者でない。本当の強者は、接戦になればなるほど異常なまでの底力を発揮する。上を目指すのなら、接戦は落としてはならない。 王者になる、タイトルを取るということは、そういうものである。

2008年5月11日(日)
ボクシングのコンディショニング

他のスポーツと違い、プロボクシングの試合は不定期に行われるため、中々ストレングストレーニングを計画的に行うことは出来ない。A級ボクサーでは、比較的早めにスケジュールが決まるが、4回戦ボクサーだと1ヵ月後に試合ということも無くはない。

基本的に、試合の決まっていない時期をオフ期と考え、筋持久力ベースのトレーニングを行う。本来は筋肥大のトレーニングを行いたいが、減量があるため、階級を上げる覚悟が無ければこのトレーニングは出来ない。
試合が決まった時期(試合目6-8週間)をプレ期と考え、パワー/スピード系のトレーニング切り替えていく。

当然、その試合に全てを賭けるので、維持期は設けず、ピーキングをして終わりになる。
計画的にトレーニングをさせるのは難しいが、試合日1日に集中できるので減量がきつくない選手は、ピークに持っていくのは比較的容易である。 

2008年3月1日(土)
ウエイトリフティング選手権
といっても民間の団体が主催するストレングス&コンディショニングコーチの卵(学生)のための大会である。「トレーニング指導者は、トレーニング実践者でなければならない」をスローガンにS&Cの卵たちのトレーニングの成果を実践する場である。オリンピックリフティングルールをベースにS&C用にハングクリーンも認められている。
今回が第2回目であるが、初めて参加させていただいき、小冊子にもコメントをさせていただいた。 
http://athlemedia.sakura.ne.jp/content/view/23/42/

感想としては、大会の趣旨、選手のレベル共にすばらしいものであった。次世代のS&C達は確実に育ってきている。十分に明るい未来が開けていると感じた。

また、ウエイトリフティング界の先生方とも交流を深めることができ、非常に有意義な一日であった。
2008年2月13日(水)
集合ロードワーク

新田ボクシングジムでは、月に一度プロ選手およびプロ候補選手を対象に集合ロードワークを行っている。プログラミング等は全て任されていて、ウォームアップからクールダウンまで含めて約2時間になる。

この集合ロードワークの主目的は、スタミナ向上であるが、各選手のロードワークの自己プログラミング能力を上げるという隠された目的もある。

通常、ロードワークは早朝、各選手が一人で行うが、選手の中にはプロであってもロードワークは長い距離を走ればいいと思っているものも少なくない。長距離を走る = ボクシングのスタミナがある、ではない。 実際、長距離が必要なのは、8回戦以上のいわゆるA級ボクサーであって、4回戦や6回戦のボクサーはむしろ短中距離をメインとするべきである。


同じボクサーでもランクや体重、またはスタイルによって必要となるエネルギーは違ってくる。 特に4回戦選手やこれからプロになろうとしている人は、ロードワークは15-20分で十分である。但し、ジョギング程度ではないが。

パンチやスピード、またはテクニックなどボクサーの武器/個性はそれぞれであるが、スタミナというのも十分武器になるし、個性にもなる。
特に4回戦レベルでは、スタミナがあれば勝てるという持論さえある。往年の名ボクサーも「スタミナは奇跡を生むことができる」とさえ言っている。何事においてもベースを構築するということは、理論的には最も簡単であるが、実行するのは難しくかつ重要なことである。

2008年1月12日(土)
大学競泳のシーズン

大学生スイマーにとって1年間に大きな大会が2つある。1つは、4月に行われる日本選手権、もう一つは、9月に行われる日本学生選手権いわゆるインカレである。この二つの大会の大きな違いは日本選手権は個人戦で、インカレは個人戦はもとより大学対抗の団体戦でもあるということである。
トレーニングとしては、この2つの大会をピークに作成する必要がある。

通常、10月からシーズンが始まり、年内はオフ期と考え、筋肥大メインで、12RMから十分期間をとることができる。おそらく1年で最もトレーニングできる時期であろう。 

年を明けたら、筋出力をメインに、2月後半から、パワーをメインに考える。距離が長い場合は、この時期サーキットトレーニングも有効である。

インカレは、日本選手権よりもトレーニング期間が短いため、筋肥大期は少なめで8RMから始めることが多い。

2008年1月2日(水)
社会人アメリカンフットボールのシーズン
日本におけるアメフトの最高峰は、Xリーグである。Xリーグを筆頭に、X2、X3と下部リーグがある。毎年、細かい点は異なるが、基本的に、春季トーナメントと秋季リーグ戦で、最大の目的は、秋季リーグ戦になる。

Xリーグの場合、East、Central、West ブロックに6チームずつの総当りリーグ戦で、各ブロックの上位2チームが、Final6と呼ばれるプレイオフトーナメントに進むことができる。このプレイオフの決勝戦が、ジャパンXボウル(日本社会人選手権)である。ジャパンXボウルの勝者は、毎年1月3日のライスボウル(日本選手権)を学生チャンピオンと争うことになる。Xリーグに所属するチームは、このライスボウルを目指して、厳しいトレーニングを積んでいくことになる。

各ブロックの最下位チームは、X2リーグの優勝チームと入替え戦を行い、勝ったほうが来期のXリーグにエントリーすることができる。 

X2リーグも、Xリーグ同様に、East、Central、West ブロックに6チームずつの総当りリーグ戦が行われるが、プレイオフ制度は無く、各ブロック1位チームがXリーグブロック最下位チームとの、最下位チームがX3の1位との入替え戦を行うことになる。

X3リーグの関東ブロックはちょっと特殊で、9チームの1ブロックである。各チーム抽選で4試合のリーグ戦を行う。リーグ戦1位は無条件でX2との入替え戦。2位と3位がプレイオフを行い、その勝者がX2との入替え戦に進出することができる。4位以下は、順位決定戦(リーグ戦4位 vs 5位、6位 vs 7位、8位 vs 9位)を行う。

春季トーナメントは、公式戦ではあるが、オープン戦的な要素が強いので、各チームは秋季にピークを持っていく必要がある。
2007年12月30日(日)
姿勢分析
前後左右、完全なバランスを持っている人は全くいない。利き腕、利き脚、生活習慣、スポーツ等、体をアンバランスにさせる要素はいくらでもある。このバランスがひどくなると何らかの疾患に繋がることも少なくない。

基本的に、耳、肩、肩甲骨、骨盤、股関節、膝、アキレス腱等で姿勢をチェックする。 対処方法としては、筋肉が硬い(筋力が強い)場合は、ストレッチが、筋肉が軟らかい(筋力が弱い)場合は、トレーニングが有効である。

2007年12月21日(金)
全日本新人王決定戦
その年の新人ボクサーの日本一を決める試合で、東日本新人王と西日本新人王で争われる。 世界チャンピオンへの登竜門とも言われ、歴代の世界チャンピオンが多数輩出されている。ミニマム級からミドル級まで、11階級で認められていて、勝つと慣例的に日本ランキング入りができる非常に重要な試合である。
新人王トーナメントは、3月下旬〜4月上旬に開幕し、9月下旬に準決勝、11月上旬に東西決勝戦、そして12月下旬に全日本決定戦が行われる。エントリー数が多い階級では、月に1度のペースで試合が行われる過酷なトーナメントである。
準決勝までは4Rで、東西の決勝から5R制になる(昨年度までは6R)。

トーナメントを勝ち抜くには、才能や努力はもちろんのこと、運も重要なファクターとなるだろう。体重を含め自己管理でできるかどうか、また怪我をしないこと、怪我に強いことも必要な能力である。

さぁ、今年の新人王から未来のチャンピオンは出るのだろうか、期待はしたい。
2007年11月24日(土)
プロボクシングの世界
プロボクサーには、A級、B級、C級と3ランクある。A級は8回戦以上(8、10、12回戦)で、8R以上の試合をできる選手である。同様に、B級は6R、C級は4Rでの試合ができる。4回戦で4勝すれば6回戦に、6回戦で2勝すれば8回戦に、8回戦で1勝すれば10回戦に昇格できる。10回戦ボクサーで日本ランキングに入れば日本タイトルに挑戦する権利が与えられる。

現在、日本には3,000名以上のプロボクサーが存在するが、75%はC級いわゆる4回戦ボーイの新人である。10%がB級で、15%がA級ボクサーである。13階級のA級ボクサーの中で、13名の日本チャンピオン、その下に12位までの日本ランカーが存在する(12名存在しない階級もある)。またその上の東洋チャンピオンが9名、世界ランカーが35名、世界チャンピオンが6名がいる。 

以上より上位5%程度がランキングボクサーである。 プロといってもボクシングだけで食べていけるのは、少なくとも日本チャンピオン以上であろうから上位2%程度だけが職業としてやっていくことができる厳しい世界である。
2007年11月15日(木)
減量パートT
体重制の格闘技にはつき物である。特にボクサーにとって減量は代名詞になっているが、美化されている部分も多分にある。そもそも減量は試合に勝つためにするもので、自分が最も動ける(強い)と考えられる体重にすべきものである。

選手によっては、試合に勝つための減量ではなく、試合に出るためだけの減量になっているケースが少なくない。これらの選手は、試合前日の計量がメインになってしまい、計量後の暴飲暴食で体重を増やしすぎてしまい、最重要であるはずの試合時には最悪のコンディションで試合に臨むことも少なくないであろう。


過度の減量は、リバウンドをし以降の減量で体脂肪を落としにくい体にするばかりではなく、循環系も悪化するので生命の危機に晒される場合もある。

ベスト体重(階級)を考えるには、普段の体重だけではなく、体脂肪率も知っておくことが必要となる。 また、最高のコンディションで試合に臨むには栄養学は必須のものとなるだろう。
2007年10月4日(木)
腰痛のタイプ
腰痛には基本的に2種類あり、当然その処置予防法は異なる。

1. 伸展型腰痛
アスリートに多く、後屈(反らす動作)や立ち続けると痛くなるタイプの腰痛。
腸腰筋、大腿直筋、および脊柱起立筋群が過緊張していることが多い。
コンディショニング方法は、上記3つの筋肉のストレッチと大殿筋、ハムストリングス、および腹筋群の強化である。

2. 屈曲型腰痛
伸展型とは全く逆で、前屈や座り続けると痛くなるタイプの腰痛。
大殿筋、ハムストリングス、および腹筋群のストレッチと腸腰筋、大腿直筋、および脊柱起立筋群の強化が必要。
高齢者に多いが、高齢者の場合、大殿筋、ハムストリングス、および腹筋群は使用しないことで硬くなるケースが多いようでこれらの筋群のダイナミックストレッチは効果的であろう。
2007年9月15日(土)
スクワットとデッドリフト
いわずと知れたウエイトトレーニングのビッグ3。基本的には、シャフトの位置が違うだけで動作自体はほぼ同じなので、主働筋は同じとされている。膝、股関節の伸展動作なので大殿筋と大腿四頭筋がメインだが、バリエーションが豊富なためフォーム如何では、効果もかなり変わってくる。
以下、個人的見解

スクワット:ウォームアップは、フルスクワット、メインセットは、パラレルスクワット。ややハイバーおよびワイドスタンス気味なので股関節の動作は、伸展および内転。そのためか臀部よりも脚部に刺激がいきやすい。筋肉痛が最も出るのは、大腿四頭筋と内転筋群。パラレルまで降ろすので心肺機能は、デッドよりも圧倒的にきつい。

デッドリフト:パラレルフィート(クローズ)スタンス、膝90度まで降ろすタイプのフォーム。股関節内転動作がほとんどないため殿筋群にダイレクトに刺激が来る。てこの関係上、体幹の負荷はスクワット以上である。また、股関節完全伸展後に肩甲骨内転を意識すると、上背部に刺激が入る。筋肉痛は、大殿筋と広背筋にでる。

昔は、スクワットメインのトレーニングをしていたが、パワークリーンの数値が伸び悩んでいたのでデッドメインに切り代えた。これが功を奏したか、挙上重量が10kg程度アップした。そうを考えるとクリーンでは股関節伸展が最も重要というのが見えてくる。
2007年9月14日(金)
傷害予防のためのコンディショニング
シーズン始めに行うべきトレーニングである。どんな名選手でも怪我をしては、能力を最大に発揮することはできない。

傷害予防のためのトレーニングは、基本的な種目が多く地味できつい。さらには筋肉の状態を悪くするのがこの時期の目的になるので競技パフォーマンスに繋がりにくく、モチベーションを保ちづらい

最近は、パフォーマンス重視のトレーニングが取り沙汰されるが、このトレーニングの動機付けもストレングスコーチの大きな役割だろう。

具体的には、ウォームアップ/クールダウンの充実、トレーニングとしては筋肥大のウエイトトレーニングなんかが傷害予防には役立つだろう。

筋肥大は、8-12RM(最大筋力の70-80%程度)の負荷でオールアウトさせるのがポイントといえよう。挙上スピードも一定でコントロールし、いわゆる筋に効かせる必要がある。すなわち動かしづらい効率の悪い動作をすることになる。これが、ウエイトトレーニングを導入し、筋力は上がってもパフォーマンスが落ちる所以である

本来、スポーツや日常生活は効率のよい動きをするものである。筋肥大トレーニングの目的はあくまでも筋肥大であって筋/パワー出力(これがパフォーマンス向上には必要)を上げる前段階、パフォーマンス無視のトレーニングである。
ただし、このトレーニングをしっかり行っていないと必ず傷害を引き起こし、更なるレベルアップは望めないであろう。
2007年9月12日(水)
競技力向上のためのコンディショニング
当然のことながら、アスリートやコーチはこの部分を求めてくる。

競技動作を模倣した専門的エクササイズやスピード重視の反動ありのトレーニング等はこれに当たるだろう。これらは効果が出やすく、モチベーションも上げやすい
S&Cとしてもやりがいのある部分である。ただし、反動や捻りが伴い関節に大きな負担が出るので、年中行うものでは無い。

反動ありのトレーニングはタブーというのは今は昔のことである。実際、筋肉を作るトレーニングと動作を引き出すトレーニングでは同じエクササイズでも全く違うアプローチが必要である。 時には理論を無視することも必要である
2007年8月27日(月)
コンディショニングの目的
コンディショニング/トレーニングの目的は、アスリートの場合、
    
@競技パフォーマンスの向上
A傷害予防

である。
アスリートやコーチは当然、我々SCコーチには、パフォーマンスの向上を求めてくる。パフォーマンス重視のトレーニングは、効果が出やすいがその分リスクが高い。そのためにも傷害予防のトレーニングは必須になる。時期によりうまく使い分ける必要がある。